コロナウィルスワクチンの副作用の頻度は高くありませんが、予防接種後のアナフィラキシーなど重い副作用を疑わせる症状がみられた場合に備えておきましょう。
急激に症状が進み、一つの臓器にとどまらず、複数の臓器に重い症状が現れる場合をアナフィラキシーといいます。アナフィラキシーに血圧低下、意識障害などショック状態を伴う場合をアナフィラキシーショックと呼びます。
ワクチン接種直後から、時には5分以内、通常30分以内に以下の症状が現れた場合、アナフィラキシーの疑いがあります
皮膚のかゆみ、蕁麻疹、紅斑、皮膚の発赤など
腹痛、吐き気など
視覚の異常
声のかすれ、くしゃみ、のどのかゆみ、息苦しさなど
蒼白、意識混濁など
このような症状がみられた場合は、医師や看護師に相談ください。
特に緊急性の高いアレルギー症状には以下のようなものがあります。
呼吸器症状
□犬が吠える様な咳
□呼吸困難
□呼吸が速くなる
□ゼーゼーする
□声がかすれる
□唇の色が紫になりチアノーゼがみられる
全身症状・循環器症状
□心臓がドキドキする
□冷汗がでる
□力が入らなくなる
□脈拍が触れずらくなったり、触れない
□顔色が蒼白になる
□意識が低下する
□失禁
一つでもあてはまる場合は、緊急の対応が必要です。
エピペンをもっている場合は、直ちに太もも前外側の筋肉に注射します。
エピペンがない場合は、助けを呼ぶとともに、救急車を要請しましょう。
その場で、安静にし、救急隊を待ちます。
患者の状態によって望ましいい体位は異なります。
ぐったりしていたり、意識がもうろうとしている場合は、仰向けに寝かせ、足を高くします。
吐き気、嘔吐がある場合は、体と顔を横に向けます。
呼吸が苦しく、仰向けになれない場合は、上半身を起こし後ろに寄りかからせます。
可能なら、内服薬を飲ませます。
反応がなく、呼吸がない場合は、心肺蘇生を行います。
以下を参考にして下さい。
埼玉県新型コロナワクチン専門相談窓口の
新型コロナワクチンの接種を受けた方へ(起こるかもしれない体の症状)
佐久医師会の 教えてドクターの「救急車の呼び方」
こどもの救急(online-QQ) 事故と対策の「一次救命処置」