赤ちゃんは、生まれてしばらくの間はママのおなかの中にいた時のホルモンの影響で、皮脂の分泌がとても盛んです。そのため、毛穴が詰まりやすく、皮脂腺に脂がたまって湿疹ができやすい状態になっています。
乳児湿疹を予防したり、症状を改善させたりするためには、自宅でできるスキンケアしていきましょう。ケアのポイントは泡石けん・泡シャンプーを使って肌をきれいに洗うこと皮膚の洗浄と、洗浄後の保湿とこまめな保湿ケアになります。根気強く日々のケアを続けていくことが大切です。
ケアをしても治らないときや症状がひどいときは受診するようにしましょう。
弱酸性無香料の石けんやシャンプーをよく泡立てるか、泡石けんを使用して、肌を泡で包み込むようにやさしく洗ってあげましょう。力を入れてゴシゴシは絶対にやらないでください。また、石けんの洗い残しは、かぶれを起こしてしまう恐れがあるので、石けんが残らないようにしっかりと洗い流しましょう。
以下に洗い方の動画を掲載していますので、参考にしてください。
からだの洗い方:マルホ株式会社
https://www.maruho.co.jp/araikata/wash.html
シャンプーを使いましょう。頭も全身も洗えるタイプではなく、頭専用のシャンプーを使うと良くなることがあります。
かさぶた状のものが落ちにくい場合は、沐浴の1時間~30分ほど前にベビーオイル、オリーブオイルなどでかさぶたを柔らかくしてから洗うと落ちやすくなります。かさぶたの上にまんべんなくオイルを塗って、その上にガーゼで覆うようにしておくとオイルも垂れず、被覆されるのでかさぶたも柔らかくなりやすいです。
かさぶた状のものが多い場合は、一度にきれいにすることは難しいので、毎日繰り返して根気強く落としていきましょう。力入れてこすったり、爪を立てて洗わないようにしましょう。無理に取ろうとせずやさしく洗ってください。徐々に取れていきます。
入浴後は、清潔なタオルでやさしく水分をふき取り、保湿ケアを行います。生後3ヶ月を過ぎると、赤ちゃんの皮脂分泌が低下し、乾燥しやすくなり、乾燥が湿疹の原因になることも少なくありません。入浴後以外でも、肌の乾燥が気になったら、こまめに保湿して肌を潤すようにしましょう。すでにかさつきやブツブツなどが出ている場合や使用している保湿剤では効果がない場合は、受診をおすすめいたします。
保湿剤の使用量や塗り方については以下に動画を掲載しましたので、参考にしてください。
保湿剤の塗り方:マルホ株式会社
https://www.maruho.co.jp/araikata/ointment.html
赤ちゃんは大人より体温が高めなので、汗をかきやすく、それが湿疹の原因になることもあります。室温や衣服の調整をして汗をかき過ぎにならないようにしましょう。
赤ちゃんの肌に直接触れる衣服や寝具なども、皮膚に負担の少ない綿素材などを選びましょう。アクリル製衣類は、保温効果はあるのですが、吸水性がないので、防寒用には適していますが、寝具として使用するのは避けた方がいいでしょう。
衣服のタグや縫い目、ボタンなどが擦れると、皮膚トラブルを誘発することがあるため、注意してください。